生成AIの活用が広がる中で、社内問い合わせの効率化やヘルプデスクの省力化を目的に「社内チャットボット」のニーズが高まっています。従来は専用の開発や外注が必要だったチャットボットですが、Difyを使えば、非エンジニアでもノーコードで社内向けAIチャットボットを構築できます。
本記事では、RAG(検索拡張生成)機能を活用した社内チャットボットの構築手順を具体的に解説します。
Difyでチャットボットを構築する魅力
- ノーコードで構築でき、エンジニア以外でも使いやすい
- 社内資料をベースに自然言語で応答できる高精度な回答
- クラウド版でも利用可能、自己ホスト型でセキュアに運用も可能
構築ステップ①:アプリの新規作成
まずはDifyにログインし、ダッシュボードから「New App」をクリックします。
- アプリ名を入力(例:「社内FAQチャットボット」)
- アプリの説明を記入(誰向け、何の目的)
- 「Chat App」形式を選択
- テンプレートは空白でも可
構築ステップ②:プロンプトの設計
チャットボットの頭脳にあたるのが「プロンプト」です。プロンプトエンジニアリングの視点で、以下を意識して記述します:
- 想定される質問の範囲
- 回答トーン(丁寧語、カジュアル、技術的など)
- 答えられない場合の挙動(例:「申し訳ありませんが情報が見つかりません」)
構築ステップ③:ナレッジベース(RAG)の設定
DifyのRAG機能を使って、社内資料(PDF, Word, CSV等)をアップロードし、AIに参照させることで、文脈に沿った回答が可能になります。
- 「Knowledge」タブを開く
- 「+ Add Knowledge」からPDFなどの資料をアップロード
- カテゴリを分けて複数資料を管理可能(例:人事、総務、ITなど)
構築ステップ④:テストと改善
アプリが完成したら、実際にチャット画面から質問を入力し、以下を確認します:
- 正確な回答が返ってくるか
- 意図した口調になっているか
- 資料の更新やプロンプト調整で改善できるポイントはないか
必要に応じてプロンプトを再調整し、資料を最新化しましょう。
実装時の注意点とベストプラクティス
- 資料の網羅性: 全体をカバーしないと正確な回答が難しい
- ドキュメント形式: スキャンPDFや画像ではなくテキストPDF推奨
- アクセス制限: 社員ごとに権限設定したい場合は自己ホスト運用が望ましい
まとめ
Difyを使えば、社内チャットボットを簡単かつ効果的に構築できます。プロンプト設計とナレッジベースの整備をしっかり行うことで、社員の業務効率や満足度の向上に貢献します。
業務の性質に合わせて、柔軟なカスタマイズができる点も大きなメリットです。
次回予告
次回の【Dify連載07】では、「PDFマニュアルをAI対応させる:Difyのドキュメント活用法」と題して、ナレッジのRAG運用をさらに深掘りします。